うつ病のセルフケアは何から?無理なくできる工夫と相談の目安

うつ病のセルフケアは、診療や治療を支えるための小さな工夫です。全部を実行したり、できない日を責めたりする必要はありません。休息や食事、生活リズム、人とのつながりから、その日にできることを選んでください。気分の落ち込みが続く、生活に支障がある、自分を傷つけたいと感じる場合は、セルフケアだけで様子を見ず、医療機関や相談窓口へつながってください。

まずは生活を支える小さな工夫から

うつ病の治療中は、できる範囲で睡眠と起床の時間を整える、食事をとる、体調が許せば軽く体を動かす、信頼できる人に気持ちを伝えることが役立つ場合があります。米国NIMHは、治療とともにこれらのセルフケアを紹介しています。ただし、決まった時間や量を全員に当てはめるものではありません。疲れている日は休むことも選択肢です。

「何から始めればよいかわからない」ときは、水分や食事をとる、休める場所に移る、誰かに一言伝えるなど、今できる一つを選んでください。これらを行えないことは本人の努力不足を意味しません。症状と治療についてはうつ病の基礎と相談先にまとめています。

鍼灸・ツボ押し・お灸を考えるとき

鍼を使う施術には、抑うつ症状を軽くする可能性を示す研究がありますが、エビデンスの確実性は多くが低いか非常に低いと評価されています。お灸の効果を示すものではありません。鍼灸を診療や治療の代わりにせず、治療中なら主治医に伝えて検討してください。研究の詳しい内容はうつ病と鍼灸の併用についての記事をご覧ください。

家庭でのツボ押しやお灸については、鍼の研究から同じ効果を判断できません。お灸にはやけどの危険もあります。方法と安全上の注意はツボ押し・お灸の記事で確認してください。つらい日や火を安全に扱えない日は、無理に行う必要はありません。

香りや温かさを楽しむとき

好みの香りや快適な室温、衣服などを気分転換として選ぶことはできます。ただし、特定の精油、白湯、入浴、食材によってうつ病が治るとはいえません。アロマは治療の代わりにならず、製品の使い方や体調に注意が必要です。詳しくはうつ病とアロマの記事をご覧ください。疲れが強いときは、新しい習慣を増やすより休息や相談を優先してください。

漢方薬やサプリメントは自己判断で足さない

漢方薬やハーブ、サプリメントも、薬との相互作用や副作用を考える必要があります。自然由来であっても安全とは限りません。使いたい製品がある場合は、現在の薬や治療を医師・薬剤師に伝えて相談してください。処方された薬を自己判断で中止・変更しないでください。

セルフケアより相談を優先したいとき

  • 落ち込みや楽しめなさが続く、眠れない・食べられないなどの変化があるとき。
  • 仕事、家事、学校、人付き合いなどに支障が出ているとき。2週間未満でも、つらさが強ければ相談できます。
  • 「死にたい」「消えたい」と感じるとき。身近な人や医療者にすぐ伝え、厚生労働省「まもろうよ こころ」の相談先も利用してください。今すぐ自分を傷つけそうな差し迫った危険があるときは119番に連絡してください。

よくある質問

セルフケアだけでうつ病は治りますか?

セルフケアだけで治るとはいえません。症状が続く、生活に支障がある場合は医療機関へ相談してください。治療中は医療者と相談しながら、できる範囲で取り入れます。

何もできない日はどうすればよいですか?

無理に活動を増やす必要はありません。休息を優先し、食事や水分をとることも難しい、つらさが強いときは医療者や身近な人に伝えてください。

鍼灸、ツボ押し、アロマを全部試した方がよいですか?

全部試す必要はありません。どれも診療や治療の代わりにはなりません。試したいものがあれば、体調と安全上の注意を確認し、治療中なら医療者へ伝えてください。

参考情報

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