気分の落ち込み、以前楽しめたことが楽しめない、眠れない、食べられないなどの変化が続き、生活に支障が出ているときは、一人で「うつ病かどうか」を決めず、かかりつけ医や精神科・心療内科に相談してください。「消えたい」「死にたい」と感じるときは、症状が何日続いたかやセルフチェックの点数に関係なく、今すぐ身近な人や相談窓口に伝えてください。差し迫った危険があるときは119番に連絡してください。
うつ病でみられる症状
うつ病では、気分の落ち込みや興味・喜びの低下に加え、疲れやすさ、集中しにくさ、自分を強く責める気持ち、睡眠や食欲の変化、体の痛みなどがみられることがあります。すべての症状が同時に出るわけではありません。似た症状は体の病気や薬の影響などでも起こるため、専門家による確認が必要です。
症状が2週間ほど続くことは診断で確認される要素の一つですが、2週間を待たなければ相談できないという意味ではありません。仕事、学校、家事、人との関わりが難しい、眠れない・食べられないなどの変化があるときは早めに相談してください。自分で診断するための点数表としては使わないでください。
原因を一つに決めつけない
うつ病に単一の原因はありません。家族歴、ストレスとなる出来事、体の病気、薬の影響など、さまざまな要因が関わる場合があります。「セロトニンが不足したから」「まじめな性格だから」と個人の原因を断定することはできません。本人の努力不足でもありません。症状の背景や治療が必要かどうかは、医療者が経過を聞き、必要な評価をして判断します。
治療と回復のための支援
治療には心理療法、薬物療法、両方の組み合わせなどがあり、症状の程度、希望、過去の治療歴、持病などを踏まえて医療者と決めます。認知行動療法などの心理療法や抗うつ薬は選択肢ですが、全員に同じ方法が合うわけではありません。薬の開始、変更、中止は自己判断せず主治医と相談してください。休息や生活面の支援も大切ですが、睡眠・運動・食事の工夫だけで治療の代わりになるとはいえません。
回復にかかる時間や経過には個人差があります。改善したり再びつらくなったりする場合もあるため、治療を続けるうえで困ったことや副作用は医療者に伝えてください。「必ず治る」「何週間で回復する」と一律に約束することはできません。
鍼灸はうつ病の治療の代わりになる?
2018年のコクランレビューでは、通常ケアや無治療などと比べて鍼灸による症状軽減の可能性が示された一方、研究の質は低く、薬や心理療法の代わりになるかは判断できません。鍼灸でセロトニンやホルモンを整え、うつ病を治せるとも確認されていません。鍼灸を検討する場合は治療中の医師に相談し、衛生管理が不適切な施術による感染などのリスクも確認してください。症状が悪化したら施術を優先せず医療者へ連絡してください。
「死にたい」「消えたい」と感じるとき
その気持ちを一人で抱えず、今すぐ家族・友人・医療者など話せる人に伝えてください。厚生労働省の「まもろうよ こころ」電話相談には、#いのちSOS(0120-061-338、2026年9月21日時点で24時間365日受付)が掲載されています。電話が難しい場合はSNS相談も確認できます。受付時間や連絡先は公式ページの最新案内を確認してください。今すぐ自分を傷つけそう、すでに傷つけたなど差し迫った危険があれば119番に連絡してください。
よくある質問
気分の落ち込みが2週間未満でも相談してよいですか?
はい。日常生活に支障がある、眠れない・食べられないなどの変化がある、つらさが強いときは期間を待たずに相談してください。「死にたい」と感じる場合はすぐに助けを求めてください。
鍼灸を受ければ抗うつ薬をやめられますか?
鍼灸を理由に薬を減らしたりやめたりしないでください。治療の変更は主治医と相談してください。
セルフチェックで点数が低ければ安心ですか?
点数だけで安全や診断を判断できません。つらさや生活への影響を医療者に相談してください。セルフチェックの注意点も参照できます。






