はじめに|「スマホを見ながら寝落ち」が不眠の原因に?
寝る直前までスマホを見ていたら、頭が冴えて眠れない…
そんな経験、誰しもあるのではないでしょうか。実はそれ、ブルーライトの影響かもしれません。
ブルーライトは、スマートフォンやパソコン、LED照明から発せられる強い可視光線で、目や脳に刺激を与えます。夜間にこの光を浴びすぎると、睡眠ホルモンの分泌が抑制され、眠りの質が著しく低下することがわかっています。
この記事では、ブルーライトが睡眠に及ぼす影響とそのメカニズム、そして今日からできる快眠のための対策を解説します。
ブルーライトとは?そしてなぜ眠れなくなるのか
ブルーライトは、波長が短くエネルギーが強い青色系の光で、以下のような特徴があります。
- 目の奥(網膜)まで届く
- 強い覚醒作用がある
- 脳を昼間と錯覚させる
特に問題なのは、夜間にこの光を浴びると、脳が「まだ昼間だ」と誤解し、メラトニン(睡眠ホルモン)の分泌が抑制される点です。メラトニンが減ることで、眠気が遠のき、入眠までの時間が延びたり、眠りが浅くなったりします。
ブルーライトが引き起こす睡眠トラブル
- 寝つきが悪くなる(入眠困難)
- 夜中に目が覚めやすくなる(中途覚醒)
- 深い眠りに入りにくくなる(ノンレム睡眠の減少)
- 睡眠時間が足りているのに疲れが取れない
特に子どもや高齢者は影響を受けやすいため、家族全体の生活習慣にも配慮が必要です。
快眠のために今日からできるブルーライト対策
✅ 就寝1〜2時間前は「デジタル断ち」を
- スマホ・PC・テレビなどの使用を控える
- ブルーライトを発するLED照明は暖色系に切り替える
✅ ナイトモード・ブルーライトカット機能を活用
- スマホやPCに搭載されている「ナイトシフト」「ブルーライト軽減モード」をONに
- 専用アプリ(f.lux、Night Shift、ブルーライトカット眼鏡)も有効
✅ ブルーライトを浴びない代わりに“眠りを促す光”を活用
- 間接照明やキャンドルのような3000K以下の暖色光を取り入れる
- 入浴後は部屋全体の明かりを暗めにすることでメラトニンの分泌を助ける
✅ 朝はしっかり太陽光を浴びる
- 朝に日光を浴びることで体内時計がリセットされ、夜に自然と眠くなるリズムが整います
鍼灸的アプローチ|“光ストレス”で乱れた自律神経を整える
夜間のブルーライトによる刺激は、東洋医学で言う“肝(かん)”や“心(しん)”の過活動と捉えられます。鍼灸では以下のツボで、目の疲れや神経の興奮を鎮める施術が行われます。
ツボ名 | 効果 |
---|---|
太陽(たいよう) | 目の疲れ・頭の緊張を和らげる |
神門(しんもん) | 心を落ち着け、リラックスを促進 |
百会(ひゃくえ) | 自律神経のバランスを整える |
内関(ないかん) | 不安感・イライラを鎮める |
また、お灸やツボ押しを取り入れるセルフケアも、スマホ疲れ対策として有効です。
まとめ|「光」との付き合い方を変えれば、眠りが変わる
現代人にとって、スマホやパソコンは生活に欠かせない存在です。しかしその光が、私たちの睡眠を妨げているのもまた事実。
「夜は光を避け、朝は光を浴びる」
このシンプルな習慣が、メラトニンの分泌を正常化し、自然な眠りを取り戻す第一歩になります。
睡眠に悩みがある方は、寝具やサプリに手を出す前に、まず“光の使い方”を見直してみましょう。
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