「気分が落ち込む」「イライラする」「眠れない」——
このような不調を感じたとき、それがうつ病なのか、更年期障害なのか分からず不安になる方は少なくありません。
特に40代〜50代の女性に多く見られる更年期の症状は、うつ病と非常に似ている部分が多く、見分けが難しいと感じることもあるでしょう。
この記事では、うつ病と更年期障害の違い、見分け方、そして正しい対応方法について、わかりやすく解説します。
更年期障害とは?|ホルモンバランスの急変による心身の不調
更年期障害とは、閉経前後(一般的に45〜55歳)に起こるホルモン変化に伴う症状です。
特に女性ホルモン(エストロゲン)の急激な減少が、心と体に影響を与えます。
◆ 主な更年期症状
- ホットフラッシュ(急な発汗・ほてり)
- めまい・動悸・息切れ
- 慢性的な疲労感・だるさ
- イライラ・不安感・気分の落ち込み
- 不眠・集中力の低下
➡ 関連記事:うつ病の症状とは?身体・精神に現れるサイン一覧
うつ病との共通点と違いとは?
◆ 共通する症状
- 気分の落ち込み
- 不眠・食欲の変化
- 疲れやすさ・無気力
- 集中力の低下・イライラ感
◆ 異なるポイント(見分け方のヒント)
観点 | 更年期障害 | うつ病 |
---|---|---|
主な原因 | 女性ホルモンの減少 | 脳内神経伝達物質の乱れ |
発症時期 | 45〜55歳前後が多い | 年齢を問わず発症 |
身体症状 | 発汗・ほてり・めまい・動悸が目立つ | 身体症状はあるが精神面が主軸 |
気分の変化 | 日内変動が大きいことが多い | 終日気分が落ち込む傾向 |
改善のきっかけ | ホルモン補充療法で改善することも | 抗うつ薬・心理療法が中心 |
更年期障害は「身体症状+気分の揺らぎ」が主軸なのに対し、うつ病は「持続的な精神的な落ち込み」が中心という違いがあります。
医療機関での診断と見極めが重要
症状だけで自己判断するのは難しいため、まずは婦人科・心療内科・精神科のいずれかを受診しましょう。
以下のような流れで診断が進められることが多いです。
◆ 診断の流れ(例)
- 詳しい問診(症状の経緯・生活への影響など)
- ホルモン値の血液検査(更年期障害の可能性確認)
- 精神科的評価(DSM-5等によるうつ病の診断)
必要に応じて、婦人科と心療内科を併用しての診察が有効な場合もあります。
➡ 関連記事:うつ病の診断基準とは?DSM-5の内容をわかりやすく解説
更年期障害とうつ病が併発することもある
実は、更年期障害の影響でうつ病を発症するケースもあります。
ホルモンバランスの乱れにより情緒不安定になりやすく、脳内の神経伝達物質の働きにも影響を及ぼすためです。
「更年期が原因だと思っていたら、実はうつ病も併発していた」ということも少なくありません。
そのため、心身両面からアプローチする診療体制が重要になります。
➡ 関連記事:うつ病と不安障害の違いとは?併発の可能性・症状の見分け方をわかりやすく解説
対応方法と治療の選択肢
◆ 更年期障害の主な治療法
- ホルモン補充療法(HRT)
- 漢方薬や自律神経調整薬
- 食事・運動・睡眠習慣の見直し
- カウンセリングや心理的サポート
◆ うつ病の主な治療法
- 抗うつ薬(SSRI・SNRIなど)
- 認知行動療法(CBT)
- 生活習慣改善・十分な休養
- カウンセリング・通院継続
両者に共通するセルフケア(運動・睡眠・栄養など)も、症状の軽減に役立ちます。
➡ 関連記事:うつ病に効果的なセルフケア5選|心を整える日常習慣
まとめ
うつ病と更年期障害は、似た症状を持つため混同しがちですが、原因・診断・治療法には明確な違いがあります。
「これは年齢のせいだろう」と自己判断せず、心と体の両方に向き合うことが大切です。
心の不調を感じたときは、婦人科と心療内科の連携診療も視野に入れて、早めの対応を。
あなたのつらさには、必ず理由があります。無理せず、自分に優しく向き合っていきましょう。
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