1. テナント開業への移行タイミングとは?
レンタルサロンは、低コストで開業できるメリットがありますが、成長していく中で以下のような課題に直面することがあります。
▼ テナント開業を考えるべきタイミング
✅ 予約が取りにくくなった(レンタルサロンの空き枠問題)
✅ リピーターが増え、独立した店舗の方が利益が出せると判断した
✅ サロンの設備・施術スペースに不満を感じるようになった
✅ 看板や外観での集客を強化したい
このような状況になったら、テナント開業を具体的に考え始めるべきです。
2. テナント開業に必要な資金と準備
テナント開業には、レンタルサロンとは異なり大きな初期投資が必要です。具体的には以下のような費用がかかります。
💰 初期費用の目安
項目 | 目安費用 |
---|---|
物件取得費(敷金・礼金・保証金) | 50~200万円 |
内装工事費 | 100~300万円 |
設備・備品購入費 | 50~150万円 |
運転資金(数か月分の家賃・広告費など) | 100~200万円 |
合計 | 300~800万円 |
また、開業準備として以下の手続きも必要になります。
✅ テナント契約の締結(賃貸契約の確認、保証人の用意)
✅ 保健所への施術所開設届の提出(レンタルサロンと同様)
✅ 税務署への開業届・青色申告の申請
✅ 看板・ロゴ制作、店舗デザインの決定
✅ WEBサイト・SNSの開設(集客準備)
3. 資金調達の方法(融資・補助金・クラウドファンディング)
🏦 ① 日本政策金融公庫の融資
【特徴】
✅ 新規開業者向けの「創業融資」がある
✅ 無担保・無保証で借りられる場合も
✅ 最大3,000万円まで融資可能(一般的には500万~1,000万円の借入が多い)
【申請に必要なもの】
📌 創業計画書(開業の目的や見込み売上などを記載)
📌 資金繰り表(初年度の収支計画)
📌 個人の信用情報(過去の借入履歴など)
🏛️ ② 自治体の補助金・助成金
【活用できる可能性がある補助金】
✅ 小規模事業者持続化補助金(最大50万円~200万円)
✅ 創業支援補助金(各自治体によるが、数十万円~数百万円支援)
✅ IT導入補助金(予約システムやWEB集客ツール導入に活用可)
💡 ③ クラウドファンディング
最近では、「CAMPFIRE」や「Makuake」などを活用して、開業前に支援者を募るケースも増えています。
✅ 既存の患者さんや応援者に開業を支援してもらえる
✅ 開業前から集客・ブランディングにつながる
✅ 目標金額に達しなかった場合は実施しない選択も可能
4. 失敗しない物件選びのポイント
テナント選びは開業成功の鍵を握ります。以下のポイントを押さえましょう。
🏙️ ① 立地の選定
✅ 駅近 or 住宅街 or オフィス街?(ターゲット層に合ったエリアを選ぶ)
✅ 人通りの多さ・アクセスのしやすさ(患者さんが通いやすい場所か)
✅ 競合の鍼灸院や整体院の数を調査
📏 ② 物件の設備チェック
✅ 施術室の広さ(最低でも6.6㎡以上必要)
✅ 待合室のスペース(3.3㎡以上推奨)
✅ 換気・防火設備の有無(保健所の基準を満たしているか)
📑 ③ 契約条件の確認
✅ 家賃・共益費・管理費の総額(売上の20~30%以内に抑える)
✅ 解約時の違約金・原状回復費の確認
✅ 保証人や敷金・礼金の条件
5. テナント開業後の集客戦略
📱 ① WEB集客の強化
✅ Googleビジネスプロフィール(MEO対策)を活用
✅ 公式サイト・SNS(Instagram・X・LINE)を運用
✅ ポータルサイト(EPARK、ホットペッパービューティー)への掲載
📝 ② 口コミ&リピーター獲得
✅ 初回特典やLINEクーポンを活用
✅ 治療プランを提案し、次回予約を取る仕組みを作る
✅ 紹介キャンペーンを実施(家族・友人を紹介すると特典)
📍 ③ 地域密着型のPR活動
✅ 近隣の整体院・整骨院・ジムとの提携
✅ 地元のフリーペーパーや地域情報サイトに広告掲載
✅ 地域イベントへの参加(マッサージ体験会など)
6. まとめ|テナント開業を成功させるために
🔍 テナント開業の成功ポイント
✔ 開業のタイミングを見極める
✔ 必要な資金をしっかり準備する
✔ 物件選びを慎重に行い、契約内容を確認
✔ 集客戦略を立て、継続的なリピーターを増やす
テナント開業は大きな決断ですが、適切な準備をすれば成功の可能性は十分にあります。自分に合った方法で、着実にステップアップを目指しましょう!
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