鍼灸師のためのレンタルサロン活用術|低コストで始める独立開業のステップ

1. レンタルサロンで鍼灸院を開業するとは?

「鍼灸院を開業したい!」そう思ったとき、多くの方が最初に考えるのがテナントを借りることではないでしょうか?
しかし、テナント開業には 数百万円規模の初期費用高額な家賃負担がかかるため、ハードルが高いのが現実です。

そこで今、多くの鍼灸師が注目しているのが、レンタルサロンを活用した開業です。

レンタルサロンなら、時間単位や日単位で施術スペースを借りることが可能。つまり、低コスト・低リスクで鍼灸院をスタートできます。

レンタルサロン開業の特徴

  • 初期費用がほぼ不要(内装工事や保証金が不要)
  • 短期間でも利用可能(週1回・月数回など、柔軟な運営ができる)
  • 好立地での開業が可能(駅近や人通りの多いエリアを選びやすい)

「いきなり大きな負担を抱えたくない」「まずは小規模にスタートしたい」 という鍼灸師にとって、レンタルサロンは最適な選択肢です。


2. レンタルサロンを活用するメリット

2-1. 初期費用が抑えられる

テナント開業の場合、敷金・礼金、内装工事、設備購入などで数百万円かかることもあります。
一方、レンタルサロンなら、初期投資ゼロで施術を始めることが可能です。

2-2. 設備が整っている

レンタルサロンによっては、施術ベッド・空調・照明などの設備が完備されています。
自分で準備するものが少なくて済むため、手軽に開業できるのも魅力です。

2-3. スケジュールの自由度が高い

  • 週1回だけの施術
  • 仕事が終わった後の副業として運営
  • 短期間のテスト開業

このように、フルタイムではなくても気軽に開業できるのもレンタルサロンの大きな利点です。


3. レンタルサロンを活用するデメリット

3-1. 通りすがりの集客が期待できない

レンタルサロンでは、看板の設置ができないことが多いため、ネット集客が必須になります。
「どこで施術を受けられるのか」を、患者さんにしっかり伝える仕組みが必要です。

3-2. 施術内容に制限がある

お灸を使用する場合、煙やにおいに制限があるサロンもあります。
事前にお灸OKのサロンを探すことが大切です。

3-3. 予約が取りにくいことも

人気のレンタルサロンほど、週末や夜間の枠が埋まりやすいです。
予約管理システムを活用し、早めにスケジュールを押さえる工夫が必要です。


4. 開業までに必要な手続き

レンタルサロンを利用する場合でも、保健所や税務署への届出が必要です。

4-1. 保健所への相談・確認

開業前に、サロンの施術室・待合室が保健所の設備基準を満たしているかを確認します。
地域によって基準が異なるため、事前に保健所へ相談しておきましょう。

4-2. 施術所開設届の提出

開業から10日以内に、保健所へ「施術所開設届」を提出します。
必要書類

  • 施術所開設届
  • 平面図
  • はり・きゅう師免許証の原本
  • 本人確認書類

4-3. 税務署への開業届の提出

開業から1カ月以内に、税務署へ「個人事業の開業・廃業等届出書」を提出します。
青色申告を選択すると、経費を計上しやすくなり、節税メリットもあります。


5. レンタルサロンで成功するためのポイント

5-1. ネット集客を強化する

おすすめの集客方法

  • SNS(Instagram・Twitterなど)で情報発信
  • ポータルサイト(EPARK・ホットペッパービューティー)へ掲載
  • Googleビジネスプロフィールを活用

5-2. リピーターを増やす工夫

鍼灸は定期的なケアが必要な施術が多いため、リピーター獲得が成功のカギです。
リピート率UPの施策

  • 施術後に次回予約を促す
  • LINEやメールで定期フォロー

5-3. サロン選びは慎重に

契約前に、以下のポイントをチェックしましょう。

  • 立地(駅からの距離、周辺環境)
  • 設備(ベッド、換気設備、施術スペース)
  • 契約条件(料金体系、キャンセルポリシー)
  • 施術内容の制限(お灸の使用可否など)

6. まとめ

レンタルサロンを活用した鍼灸院開業は、低コスト・低リスクでスタートできる有効な手段です。
ただし、ネット集客の強化やサロンの利用ルール確認が必要になります。

レンタルサロン開業が向いている人

  • できるだけ費用を抑えて開業したい
  • まずは副業レベルで試したい
  • いずれはテナント開業を目指したい

事前のリサーチをしっかり行い、成功する鍼灸院運営を目指しましょう!


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参考:鍼灸院をレンタルサロンで開業するメリット・デメリットは? 開業手順まで徹底解説!


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