「美容鍼灸を取り入れたいけど、経営として成り立つのか不安」
「一般の鍼灸治療とどう差別化すればいい?」
近年、美容鍼灸は「美容×健康」を重視する人々からの関心が高まり、
多くの鍼灸院が新たな収益の柱として導入を検討しています。
本記事では、美容鍼灸をサロン経営に取り入れる際の戦略設計・差別化・リピーター獲得の実践ポイントを、初心者にもわかりやすく解説します。
1. 美容鍼灸導入のメリットとは?
美容鍼灸は、従来の鍼灸治療と異なり、“悩みが明確かつ継続的”なニーズが存在する分野です。
✔ 導入メリットの一例
- 自費診療で単価が高く、収益性が高い
- 「治療目的以外の層(美容・予防)」を取り込める
- SNSや口コミで拡散されやすい(ビジュアル訴求が可能)
- 一般鍼灸との差別化が明確になる
このように、美容鍼灸は継続性・単価・拡散性の面で非常に強みを持つサービスです。
2. 差別化のポイント|治療と美容の“橋渡し”を意識する
多くの鍼灸院では「治療」と「美容」を分けて考えてしまいがちですが、
実際は、肩こり・自律神経の乱れ・睡眠の質の低下などが美容トラブルに直結していることも少なくありません。
✔ 例:顔のむくみ → 肩こり・姿勢・冷えが原因
美容鍼灸では、顔への施術だけでなく、
全身の状態を含めた“治療的アプローチ”が強みになります。
そのため、「リフトアップ目的のお客様に、肩や首の鍼も組み込む」といった形で、
美容と治療のハイブリッド設計が差別化につながります。
3. サービス設計と価格設定の考え方
価格設定は、美容鍼灸の継続性と収益性を左右する大きなポイントです。
メニュー例 | 施術時間 | 価格の目安(税別) |
---|---|---|
顔のみ | 約30分 | 5,000〜7,000円 |
顔+全身(肩首・脚など) | 約60〜90分 | 8,000〜12,000円 |
初回体験 | 30〜60分 | 3,000〜5,000円(割引価格) |
✔ メニュー構成のコツ
- 目的別メニューを用意(むくみ・たるみ・肌荒れなど)
- セット価格や回数券で継続率を高める
- 明瞭な説明と選びやすい構成で成約率を上げる
4. リピーター獲得のための仕組み
美容鍼灸は単発の施術でも効果を感じることがありますが、
体質改善・肌質改善には継続が不可欠です。
✔ リピーターを増やすコツ
- 初回カウンセリングで「継続の意義」を伝える
- 初回後に「次回来院のタイミング提案」を必ず行う
- LINE公式アカウントなどでフォロー施策を用意
- 写真記録やカルテ管理で経過の“見える化”を行う
✔ 来院頻度の提案例
期間 | 通院ペース | 提案内容 |
---|---|---|
初期(1ヶ月) | 週1回 | 土台づくり・代謝調整 |
中期(2ヶ月目) | 2週に1回 | 効果定着・肌再生 |
安定期(3ヶ月〜) | 月1回〜 | メンテナンス・再発予防 |
5. 施術者としての“見せ方”とブランド構築
美容鍼灸では、施術者自身の雰囲気や発信内容も「ブランド」として見られます。
✔ 発信のポイント
- SNSで専門性と人柄が伝わる投稿(例:症例、考え方、ケアのヒント)
- 顔出しやプロフィール文で親近感と信頼感を持ってもらう
- 施術室・道具・空間の「清潔感・安心感・非日常感」を意識する
単に「鍼が上手い」だけでは選ばれにくいため、
お客様の心に響くストーリー性や共感軸を大切にしましょう。
おわりに|“売れる”美容鍼灸は、信頼と安心の積み重ねから
美容鍼灸を経営に取り入れる上で、
最も重要なのは、「売り込む」のではなく「信頼を積み重ねる」という視点です。
単価や集客数だけに注目するのではなく、
一人ひとりにとって“通い続けたくなる場所”をつくることが、
結果として収益と継続につながります。
まずは、自院の強みとビジョンに合わせて、
無理のない形で美容鍼灸を取り入れてみてください。
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