日本鍼灸大学 
「うつ病になっても仕事を続けたい」「職場に迷惑をかけたくない」——そう思って無理をしていませんか？
うつ病と仕事の両立は簡単ではありませんが、働き方を見直し、無理のない工夫を取り入れることで可能になります。
この記事では、うつ病と向き合いながら働き続けるためのポイントや、実際に活用できる制度・周囲との関わり方についてわかりやすく解説します。
うつ病でも仕事を続けることはできる
うつ病を患ったからといって、必ずしも仕事を辞める必要はありません。
大切なのは、「どのように働くか」「自分の心身とどう向き合うか」です。
仕事があることで社会とのつながりが保たれ、自己肯定感の維持や生活リズムの安定にもつながるというプラス面もあります。
ただし、無理をして症状が悪化しては意味がありません。まずは、自分にとって無理のない働き方を探ることが第一歩です。
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無理のない働き方を見つけるためのポイント
◆ 1. 自分の「疲れポイント」を把握する
どんな業務が負担になりやすいのか、自分のペースでできる作業は何かを把握しましょう。
例：
- 人との会話が多い仕事は疲れる
- 単純作業なら集中しやすい
- 午後になると集中力が落ちる
自分の状態を客観的に把握することで、働き方を柔軟に調整しやすくなります。
◆ 2. 業務の優先順位をつける
「完璧にこなす」ことよりも、「必要なことから取り組む」ことが大切です。
- 重要な業務は午前中に
- 余裕があれば後回しの作業にも取り組む
小さな達成感を積み重ねていくことが、心の安定にもつながります。
◆ 3. 自分の回復ペースを尊重する
職場に復帰したからといって、すぐに以前のように働けるとは限りません。
「昨日より少し動けた」「疲れずに1日過ごせた」など、体調の変化を見ながら働き方を調整する意識が必要です。
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職場でできる働き方の工夫
うつ病と両立して働くには、職場側の理解や協力も不可欠です。以下のような工夫を取り入れてみましょう。
◆ 時間の見直し
- 時短勤務・時差出勤を導入する
- 午後からの勤務に切り替える
◆ 働く場所の柔軟性
- 一部テレワークや在宅勤務を取り入れる
- 静かな作業スペースの確保
◆ 業務内容の調整
- 集中力が必要な業務は短時間に限定
- チームでの業務分担を相談する
「できること」と「難しいこと」を上司や同僚に伝える勇気も、働きやすさにつながります。
利用できる支援制度や取り組み
◆ 就労支援制度（企業内制度）
企業によっては、産業医面談・復職支援プログラム・カウンセリングサービスなどの制度が用意されている場合もあります。
◆ 障害者雇用制度（一定の条件で）
症状が長期にわたる場合、障害者手帳を取得し、就労支援制度を利用する選択肢もあります。
職場の配慮義務が強まり、より働きやすい環境を整えることができます。
◆ ハローワークや就労移行支援事業所
もし転職や再就職を検討する場合は、公的機関の支援を活用することで、安心して就労を再開できます。
➡ 関連記事：うつ病で休職する際の手続きと制度の利用方法
周囲とのコミュニケーションも大切
うつ病の症状の一つに「人と話すのがつらい」「自分の状態を言葉にしにくい」といったものがありますが、孤立しないことも重要なポイントです。
- 自分の状態を少しずつ共有する
- 不安なこと・体調の変化を早めに相談する
- 「話せる相手」をひとりでも持つ
職場に信頼できる人がいるだけで、安心感がぐっと高まり、働きやすさにもつながります。
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まとめ
うつ病と仕事を両立するには、「頑張りすぎないこと」「働き方を柔軟にすること」「周囲と連携すること」がカギとなります。
無理を続けてしまうと症状が悪化しやすいため、自分のペースを大切にしながら働くことが何より重要です。
「無理なく、長く、安心して働く」ために、今回紹介したポイントや制度をぜひ活用してください。
うつ病を抱えていても、自分らしく働く道はきっと見つかります。
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