通勤中に呼吸へ意識を向けるなら、安全に座れる場面などを選び、無理に深く吸わず、楽な速さでゆっくり吸って吐くことから始めましょう。混雑した車内や歩行中は、周囲への注意と転倒の予防を優先します。
ゆっくりした呼吸はリラックスの方法の一つですが、電車やバスの中で行えばストレスや自律神経の問題が解消する、とまではいえません。
通勤中は安全な場面を選ぶ
- 座席など、姿勢が安定し周囲を確認できる場面で行います。
- 目を閉じて集中せず、降車案内や車内の動きへの注意を保ちます。
- 立っているときは、呼吸の練習より手すりやつり革で身体を支えることを優先します。
- 歩行中、階段、ホームの端、運転・自転車走行中は練習に集中しません。
これらは移動中に実践するための安全上の工夫です。落ち着いて練習しにくいときは、出発前や到着後に行えば十分です。
秒数にこだわらない呼吸の手順
- 肩の力を抜き、楽な姿勢にします。
- 心地よい範囲で、鼻からやさしく息を吸います。
- 口からゆっくり吐きます。吸う・吐くときに数を数えても構いませんが、苦しくなるほど合わせる必要はありません。
- 息止めを挟まず、無理のない範囲で続けます。気分が悪くなったら中止し、普段の呼吸に戻して休みます。
英国NHSの案内も、無理に呼吸を深くせず、楽に続けられることを重視しています。「4秒吸って6秒吐く」「歩数に合わせる」などを全員の正解にする必要はありません。
習慣にするなら出発前・到着後も使う
混雑が強い日は、通勤途中に練習することにこだわらず、家を出る前や職場に着いてから短く休む方法を選びましょう。呼吸へ意識を向けることで不安が強くなる場合は続けず、自分に合う休み方を相談してください。
仕事中の休憩に取り入れる考え方は、呼吸法と集中力・研究の限界でも紹介しています。通勤中の呼吸と仕事の能率が必ず結びつくという意味ではありません。
息苦しさをストレスだけと決めつけない
急に強く息が苦しい、強い胸の痛みがある、意識がおかしい場合は119番へ連絡してください。車内では周囲の人や乗務員にも助けを求め、呼吸法で様子を見続けないでください。
不安や動悸、息苦しさが繰り返す、通勤を避けるほどつらい、仕事や睡眠に支障がある場合は医療機関へ相談します。鍼灸との関係を調べる場合も、呼吸と鍼灸の研究・受診目安を確認し、必要な診療の代わりにしないでください。
参考情報
- 英国NHS「Breathing exercises for stress」
- 米国NCCIH「Relaxation Techniques: What You Need To Know」
- 消防庁「救急車利用マニュアル」
参考情報の確認日:2026年10月22日






