はじめに:花粉症のしんどさは“日々の土台”で変わる
花粉症(季節性アレルギー性鼻炎)は、花粉が体に入ったときに起こる免疫反応で、くしゃみ・鼻水・鼻づまり・目のかゆみなどが続きます。
同じように花粉が飛んでいても、「今日はラク」「今日は地獄」という日があるのは、花粉に触れた量だけでなく、その日の体の状態(睡眠・乾燥・疲労など)が大きく関わるからです。
そこで本記事では、日常で取り入れやすく、積み上げるほど効いてくる養生として、次の5本柱を紹介します。
- ① 睡眠(最優先)
- ② 乾燥対策(粘膜を守る)
- ③ 食事(荒れにくい日を増やす)
- ④ 入浴(花粉を落とす&寝つきを整える)
- ⑤ 軽い運動(呼吸と自律神経を戻す)
① 睡眠:最優先の養生(“過敏な日”を増やさない)
なぜ睡眠が最重要なのか
寝不足は、鼻や喉の粘膜の状態を崩しやすく、結果として「いつもより敏感」になりがちです。さらに鼻づまりが強いと口呼吸になり、喉が乾いて眠りが浅くなる…という悪循環が起きやすくなります。
実践のコツ
1)起床時間を固定する(休日も±1時間以内)
睡眠は「何時に寝るか」より「何時に起きるか」で整いやすいです。
2)就寝前90分は“鎮静ゾーン”にする
- 強い光(スマホ・PC)を減らす
- 湯船・足湯などで体を温める
- 寝室の環境を整える(乾燥・花粉対策)
3)寝室は“花粉を持ち込まない部屋”にする
- 部屋着に着替えてから入る
- 髪や衣類についた花粉を落としてから寝る
すぐできるミニルーティン
- 寝る前:首肩を軽く回す → 深呼吸5回 → 温かい飲み物をひと口
- 眠れない時:照明を落として「横になって休む」を最優先(焦らない)
② 乾燥対策:鼻・喉の“ひりつき”を減らす(粘膜を守る)
なぜ乾燥がつらさを増やすのか
乾燥は粘膜を荒らしやすく、花粉刺激を受けやすい状態になりがちです。暖房を使う季節は、気づかないうちに鼻・喉が乾きます。
実践のコツ(失敗しにくい方法)
1)湿度は“体感”ではなく“測って管理”
加湿はやり過ぎると別の不調リスクもあるので、湿度計で管理するのが安全です(目安は40〜60%程度で安定)。
2)加湿より先に“局所の保湿”を優先
- 就寝用マスクやネックウォーマーで喉の乾燥を抑える
- 入浴の湯気で一度「うるおいリセット」
3)水分は“ちょこちょこ”が効く
一気飲みより、少量をこまめに。温かい飲み物が楽な人も多いです。
すぐできるミニルーティン(3分)
- 寝る前:白湯をコップ半分 → 鼻呼吸(できる範囲)でゆっくり深呼吸
③ 食事:“回復力の土台”を作る
食事の目的は「一発で治す」ではなく「荒れにくくする」
花粉の時期は、体がストレスを受けやすい季節。食事は“勝ちにいく”より、崩れにくくする方が結果的に楽になります。
実践のコツ(続く順)
1)欠食しない
欠食 → まとめ食い → 眠気・だるさ → 夜更かし…の流れを止めます。
2)温かい汁物+たんぱく質を1日1回
- 汁物:味噌汁、スープ、鍋、にゅうめん
- たんぱく質:卵、豆腐、納豆、魚、鶏、ヨーグルト
「温かい」だけで体がほっとして、鼻のつらさが軽く感じる人もいます。
3)症状が強い日は“刺激を減らす”
アルコール、辛すぎる食事、夜遅い重たい食事は、強い日は控えめにして様子を見る(個人差あり)。
すぐできるミニルーティン(1分)
- 「今日は荒れそう」と思ったら:まず温かい飲み物+たんぱく質(ゆで卵でもOK)
④ 入浴:花粉を落として、寝つきを整える
入浴は“花粉対策”と“睡眠対策”を同時にできる
夜の入浴(または温シャワー)は、皮膚・髪についた花粉を落としつつ、寝つきを整える方向にも働きやすいのがメリットです。
実践のコツ
- 可能なら帰宅後早めに、髪・顔・首まわりを丁寧に
- 湯温は熱すぎない範囲で(のぼせ・かゆみが出る人は調整)
- 入浴後はスマホをだらだら見ず、就寝準備へ(睡眠の質が変わります)
すぐできるミニルーティン(7分)
- シャワーだけの日:髪→顔→首→手洗いの順で「花粉ポイント」だけ落とす
⑤ 軽い運動:浅くなった呼吸を戻し、自律神経を整える
花粉の時期は“頑張る運動”より“整える運動”
鼻づまりや不快感で呼吸が浅くなり、緊張が抜けにくい日があります。
この時期の運動は、汗だくの追い込みではなく、息が上がらない強度が基本です。
実践のコツ
- 目安は「会話できる程度」の強度
- 散歩10〜20分でも十分
- 目のかゆみが強い日は室内ストレッチ中心で、花粉曝露を増やさない
呼吸が深くなる“1分ドリル”
- 鼻から吸える範囲で吸う → 口から長く吐く(吐く:吸う=2:1くらい)
鼻が詰まる日は無理に鼻呼吸に固執せず、まず「吐くのを長く」でOKです。
今日からの「1日ルーティン」
- 朝:起床時間固定 → 温かい飲み物ひと口 → 外出準備(マスク等)
- 帰宅:玄関で払う → 洗顔・手洗い・うがい → 早めに着替え
- 夜:入浴(または温シャワー)→ 湿度チェック → 就寝前は鎮静ゾーン
- どこかで:軽い散歩 or ストレッチ10分
まとめ
花粉症のつらさは「花粉に触れる量」だけでなく、「その日のコンディション」で大きく変わります。そこで重要なのが、症状をゼロにする発想よりも、日々の体調を崩しにくくして“荒れにくい日”を増やす養生です。鍵になるのは5つ。まず最優先は睡眠で、起床時間を固定し夜更かしを減らして、過敏になりやすい状態を作らないこと。次に乾燥対策として、湿度を測って管理しつつ、入浴の湯気や就寝時の工夫で鼻・喉の粘膜を守ります。食事は欠食を避け、温かい汁物とたんぱく質を1日1回入れて回復力の土台を作り、症状が強い日は刺激物や飲酒を控えめに。入浴は花粉を落として寝つきを整える“1日のリセット”として効果的で、シャワー派でも髪・顔・首を丁寧に洗うだけで差が出ます。最後に運動は頑張りすぎず、散歩やストレッチなどの軽負荷で呼吸を深くし、自律神経を落ち着かせて睡眠につなげるのが目的です。これらを小さなルーティンとして回すことで、花粉の季節でも過ごしやすい日を増やせます。
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