1. はじめに:子どもが眠れないのは、心が落ち着いていないサイン
「布団に入ってもゴロゴロ動いて寝ない」「夜中に何度も起きる」「寝ても朝ぐずぐずしている」――そんな子どもの睡眠トラブル、ありませんか?
子どもが眠れない理由は、単なる“体力”や“生活リズム”だけでなく、心が安心できていない状態が影響していることが多いのです。
そんなときに役立つのが、“親子で行う呼吸”です。
呼吸は自律神経を整えるだけでなく、親子の安心感・つながりを育てる「眠りのスイッチ」になります。
本記事では、寝かしつけに活かせる親子呼吸習慣と、子どもの睡眠リズムを整える工夫についてご紹介します。
2. 子どもの眠りが浅くなる原因とは?
2-1. 自律神経が未成熟なため、刺激に敏感
- テレビ・スマホなどの強い光
- 保育園・学校での緊張・ストレス
- 気温や湿度の変化への順応力の低さ
こうした刺激により、交感神経が優位になったままだと、眠る準備ができないまま布団に入ることになります。
2-2. 呼吸のリズムが“眠りの質”を決める
子どもの呼吸が浅く・速い状態だと、脳も体も緊張状態。
逆に、ゆっくり深い呼吸は副交感神経を高め、ぐっすり眠れる体内環境をつくることができます。
3. 親子でできる「おやすみブリージング」
3-1. 基本の“いっしょに深呼吸”
- 布団に入ったら、親子で手をつなぐ or 背中に手を当てる
- 「ママといっしょにすーはーしようね」と声をかける
- 鼻から3秒吸って → 口から5秒ふーっと吐く ×5回
呼吸のリズムがそろうと、安心感と眠気が自然に高まります。
3-2. 絵本のあとに「ゆらぎ呼吸」
- 絵本を読み終えたあと、静かに目を閉じる
- 「吸うときに気持ちよい風が入ってくる」「吐くときにおやすみの気持ちが出ていく」と語りかける
- リズムは自由に。ポイントは“イメージ+ことば”の組み合わせ
呼吸を通じて情緒が安定し、「安心して眠れる」状態へ誘導できます。
4. 呼吸習慣を定着させる工夫
4-1. 「眠る前のルール」に組み込む
- 絵本 → 呼吸 → おやすみのキス、という流れを“セット”にする
- 3歳以降の子どもには「自分で呼吸できたね、すごいね」とほめる
習慣化することで、呼吸が“眠る儀式”になりやすくなります。
4-2. 寝室の環境を整える
- 暖色系の照明、室温20〜23℃、静かなBGM(α波系)など
- アロマ(ラベンダー・オレンジ)を薄く香らせるのも効果的
環境と呼吸が連動すると、眠りに入りやすいリズムが自然に作られていきます。
5. 鍼灸と呼吸で子どもの睡眠をサポート
5-1. 小児はり(刺さない鍼)の活用
- 小児はりは、子どもの神経系を穏やかに整えるケア法
- 背中・お腹・腕などをやさしく撫でることで、呼吸が深くなり眠りやすくなる
呼吸と併用することで、「呼吸がしやすい体」「安心して眠れる体質」へと導かれます。
5-2. 睡眠サポートにおすすめのツボ
- 百会(ひゃくえ):精神安定・リラックス
- 神門(しんもん):情緒の安定、不安・夜泣きに
- 印堂(いんどう):寝つきの悪さ、ぐずり
- 内関(ないかん):緊張・乗り物酔い・情緒の揺れ
これらのツボを“やさしくさする”だけでも、呼吸が整い、心が落ち着きやすくなります。
6. まとめ:呼吸が“親子の安心と眠り”を育てる
子どもの眠りは、ただの「生活リズム」ではなく、心の安心・親とのつながりに深く関係しています。
呼吸を通じて親子がつながり、静かな時間を共有すること。
それだけで、子どもの心と体はリラックスし、眠りのスイッチが自然と入っていきます。
寝かしつけがバタバタする日でも大丈夫。
まずは深呼吸からはじめてみてください。
親子で整える「おやすみブリージング」、今日からはじめてみませんか?
🔗 呼吸にご興味のある方はコチラ
[呼吸法完全ガイド:健康、ストレス解消、パフォーマンス向上に役立つテクニックと効果]
[呼吸を鍼灸で整える|ストレス軽減から産後うつのサポート]
🔗鍼灸の関連記事はコチラ
[鍼灸の基礎知識:日本鍼灸の進化と現代医療における役割]
[鍼灸と自律神経の関係|ストレス軽減と健康改善のメカニズム]