睡眠のゴールデンタイムとは?本当に成長ホルモンが出る時間と活用

はじめに|「ゴールデンタイム」に眠れていますか?

「午後10時から午前2時はゴールデンタイム」
そんな話を聞いたことはありませんか? 実はこれは、成長ホルモンが最も多く分泌される時間帯を指しています。
この時間に質の高い睡眠をとることで、肌の再生や疲労回復、免疫力の向上などの“修復作用”が最大化されます。

今回は、睡眠のゴールデンタイムの正しい理解と、そこに合わせて眠るための生活習慣・東洋医学的ケアについて紹介します。


ゴールデンタイムっていつ?|本当は「時間帯」ではない

よく知られている「22時〜2時」説は間違いではありませんが、実際には“眠り始めの3時間”が最も深い眠り=ゴールデンタイムです。

▶ この時間に起こる主な体の働き:

  • 成長ホルモンの分泌(疲労回復・美肌・代謝促進)
  • 脳の情報整理と記憶の定着
  • 免疫細胞の活性化
  • 自律神経のリセット

つまり、何時に寝るかではなく、寝始めの深いノンレム睡眠がカギになります。


成長ホルモンと美・健康の関係

成長ホルモンは、子どもだけでなく大人にとっても非常に重要。以下のような働きを担っています。

  • 細胞の修復・再生
  • 筋肉の合成・脂肪の分解
  • 肌のターンオーバー促進
  • 免疫力の向上
  • 抗ストレス作用

このホルモンが最も多く分泌されるのが、入眠後90分以内の深い眠り(ノンレム睡眠)であり、それがいわゆる「ゴールデンタイム」なのです。


ゴールデンタイムを逃さないための習慣

✅ 1. 寝る90分前にお風呂で深部体温を上げる

 → その後の体温低下で自然に眠くなる

✅ 2. 就寝・起床時間を毎日同じにする

 → 体内時計を安定させ、寝つきがスムーズに

✅ 3. 就寝2時間前以降のカフェイン・スマホは避ける

 → 脳の覚醒を防ぐことで、深い睡眠を妨げない

✅ 4. 寝室環境を整える

 → 室温18〜22℃・暗さ・静けさで入眠しやすい環境づくり


鍼灸でゴールデンタイムを活かす“眠れる体”へ

東洋医学では、深い睡眠を得るためには「心・腎・肝」の調和が重要とされます。
これらのバランスが整っていると、自然と深く質の高い睡眠が得られます。

ツボ名効果
百会(ひゃくえ)自律神経の安定・頭の緊張を緩和
神門(しんもん)ストレス性の不眠に
三陰交(さんいんこう)血行促進・女性ホルモンの調整
太渓(たいけい)腎を補い、全身のエネルギーを安定

▶ 鍼灸治療を受けることで、自然な睡眠サイクルが整いやすくなり、ゴールデンタイムに深く眠ることが可能になります。


まとめ|ゴールデンタイムを味方にして、眠りを資産に

睡眠のゴールデンタイムは、ただの“時間帯”ではなく、眠り始めにいかに深く眠れるかが大切です。

生活習慣・入浴・食事・ツボケアなどを通して、自律神経を整え、自然にスムーズな入眠と深い眠りが得られるよう工夫することが、“眠りを味方につける”最短ルートです。

「眠れない」「疲れが取れない」「肌荒れが治らない」
そんな悩みの根本に、“眠りの質”が隠れているかもしれません。今日から“眠る準備”を整えて、美と健康のゴールデンタイムを手に入れましょう。


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