プロスタグランジンは、体内でつくられる脂質由来の情報伝達物質です。痛み・炎症・発熱に関わる一方、胃粘膜の保護や血流の調整などにも働きます。「増えると悪い物質」と一括りにはできません。
プロスタグランジンの主な種類と働き
多くの組織でつくられ、つくられた場所の近くで作用します。同じ物質でも、受容体や組織によって働きが異なります。
| 物質 | 主な働きの例 |
|---|---|
| PGE2 | 痛みの感じやすさや発熱、胃粘膜の保護など |
| PGF2α | 子宮などの平滑筋の収縮 |
| PGD2 | アレルギー反応や睡眠の調節に関与 |
| PGI2(プロスタサイクリン) | 血管を広げ、血小板が集まる反応を抑える |
トロンボキサンA2(TXA2)は、血小板の凝集や血管の収縮に関わる関連物質です。プロスタグランジンとともに「プロスタノイド」というグループに含まれますが、名称・働きを区別して学びましょう。
痛みや月経との関係
炎症のある組織では、プロスタグランジンが痛みへの反応などに関わります。月経痛にも子宮の収縮などが関係しますが、痛みの原因がすべて同じ物質だけで説明できるわけではありません。
月経時の痛みで日常生活が難しい、痛みが強くなっているなどの場合は婦人科へ相談してください。セルフケアを考える前に、症状に応じた評価や治療を受けることが大切です。関連する相談の目安は月経・更年期の症状と耳ツボの位置づけでも紹介しています。
NSAIDsが痛みを抑えるしくみ
NSAIDs(非ステロイド性抗炎症薬)は、COXという酵素の働きを抑え、プロスタノイドの産生を減らします。この作用が痛みや炎症の軽減につながります。一方、胃腸などへの副作用にも注意が必要です。
薬を自己判断で増量・中止せず、用法・用量を守って医師や薬剤師に相談してください。「少なければ少ないほど健康」という考えで薬や食品を選ぶことは避けましょう。
鍼灸の作用機序と治療効果を分けて考える
鍼灸を受けるかどうかは、症状、診断、治療の選択肢を踏まえて検討します。体内物質の変化を扱う基礎研究だけから、特定の病気に対する効果や、体内のプロスタグランジンを適切に調節できることは判断できません。
施術を検討する際は、鍼灸の施術内容と受ける前の注意点も参考にし、必要な診察・治療を続けてください。






