美容鍼灸の内出血・赤みは心配?|施術後のアフターケアと正しい対処法を解説

「美容鍼を受けたら、顔に小さな内出血ができた…」
「赤みが残ってしまったけど大丈夫?」

美容鍼灸を初めて受ける方にとって、「内出血」や「赤み」は少し不安になるポイントかもしれません。

この記事では、美容鍼灸後に起こりやすい軽度の反応の原因や仕組み、対処法と注意点をわかりやすくお伝えします。


1. 内出血や赤みはなぜ起こる?

✔ 鍼による自然な反応

美容鍼灸で使用する鍼は非常に細いですが、顔には毛細血管が非常に多く分布しています。
まれに鍼が血管のすぐ近くに当たった場合、ごく小さな出血が起き、それが皮下に残ると「内出血(青あざ)」になります。

また、施術直後に現れる「赤み」は、血行が促進された結果の一時的な反応です。


✔ 主な原因

症状原因
内出血(青あざ)毛細血管に微細な刺激が加わったことによるもの
赤み局所的な血流増加、交感神経反応によるもの
ほてり自律神経の変化による体温調整作用

いずれも、多くの場合は数日〜1週間程度で自然に消える軽微な反応です。


2. 内出血が出やすい人の特徴

以下のような方は、やや内出血が出やすい傾向にあります。

  • 肌が薄い・血管が表面に近い
  • 血行が悪く、血管がもろくなっている
  • 睡眠不足やストレスが強い
  • ビタミンCや鉄分が不足している
  • 抗凝固薬・血液サラサラ系の薬を服用している

事前に申告すれば、リスクを下げるための刺入位置や方法の調整が可能です。


3. 内出血・赤みへの正しい対処法

✔ 施術直後〜当日中

  • 内出血や赤みが出た部位は冷やす(アイスノンなどで5分以内)
  • 強くこすらず、刺激は控える
  • 熱いお風呂やサウナ、激しい運動は避ける

※冷やしすぎや長時間の圧迫は逆効果になるため注意!


✔ 翌日以降

  • 内出血は徐々に色が変化していき、最終的に自然に消えます(目安:3〜10日)
  • 入浴・運動は再開してOK
  • ビタミンCや鉄分を含む食事(例:柑橘類、緑黄色野菜)で血管の修復をサポート
  • 気になるときはコンシーラーなどでカバーも可能です

4. 注意が必要なケース(まれですが)

次のような症状が出た場合は、担当鍼灸師に早めに相談しましょう。

  • 数日経っても腫れや熱感が続く
  • 痛みが強くなってきた
  • 内出血が急激に広がる
  • 発熱や倦怠感などの全身症状がある

これらは非常にまれですが、アレルギーや感染症など他の要因が関係している可能性があります。


5. 施術前にできる予防策

内出血や赤みを完全に防ぐことは難しいですが、以下のことを意識するとリスクを減らせます。

  • 前日はしっかりと睡眠を取る
  • 水分・ビタミンCを意識して摂る
  • ノーメイクで来院し、肌への負担を減らす
  • 鍼灸師に体調・薬の服用状況を詳しく伝える

6. 美容鍼灸の“内出血”は必ずしも悪いことではない

内出血という言葉にはマイナスイメージがありますが、美容鍼灸においては

  • 血管や組織の修復プロセスが活性化される
  • 白血球・マクロファージが働き、代謝が促進される

など、体の自然な反応の一部と考えられています。

ただし、美容目的で受ける方にとっては見た目の変化が気になるもの。
そのため、リスクと正しい対処法を理解しておくことが安心につながります。


おわりに|小さな反応を正しく理解し、安心して美容鍼灸を受けよう

内出血や赤みが出ることは、決して失敗やトラブルではありません。
むしろ、それだけ肌の内側にしっかりと刺激が届いた証拠とも言えます。

大切なのは、事前の知識と、施術後の適切なセルフケア。
不安なことがあれば、施術者に気軽に相談しましょう。

美容鍼灸は、「体にやさしく、自然な力で美しさを引き出す方法」です。
だからこそ、安心して続けられる環境づくりが大切です。


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