ゆっくりした呼吸は、休息や緊張を和らげるための方法の一つです。一方、リラックスできることと、肌や細胞が若返ることは別の話です。アンチエイジングを目的に、無理な呼吸や息止めを続ける必要はありません。
呼吸法を日々の健康管理に取り入れるなら、「若返りの技術」ではなく、自分に合う休息の方法として考えてみましょう。
呼吸法とアンチエイジングは、どう関係する?
呼吸に注意を向け、穏やかに吸って吐く練習は、リラクゼーションに用いられます。米国NCCIHは、腹式呼吸によるストレスの軽減について、初期的な研究結果を紹介しています。効果の感じ方には個人差があります。
ストレスの自己評価や血圧などの変化を調べる研究は、そのまま皮膚の再生、老化の逆転、寿命の延長を証明するものではありません。健康のための呼吸法を、美容や若返りの効果と一括して説明しないことが大切です。
腹式呼吸を取り入れるときの基本
腹式呼吸は、横隔膜の動きに伴ってお腹が動く呼吸です。お腹を大きく膨らませることや、できるだけ多くの空気を吸うことを目標にしません。
- 背中を支えられる椅子などで、楽な姿勢をとります。呼吸を妨げる衣類は緩めます。
- 苦しくない範囲で、穏やかに吸い、穏やかに吐きます。息を止める必要はありません。
- 数を数えるなら、自分が楽に続けられるペースにします。決めた秒数に合わせようと無理をしません。
- まずは短い休息の時間に試し、負担がなければ日常の習慣に取り入れます。
英国NHSは、無理に深く吸わず、心地よい範囲で行う呼吸の練習を案内しています。鼻づまりなどで呼吸しにくいときに、鼻呼吸を強制する必要はありません。
片鼻呼吸やヨガの呼吸法も、無理をしない
片方の鼻を交互に使う呼吸や、喉を使うヨガの呼吸法など、呼吸の練習にはさまざまな種類があります。方法の名前だけで若返りの効果を判断することはできません。初めてなら、複雑な方法より楽に続けられる穏やかな呼吸から始めましょう。
めまい、しびれ、息苦しさ、不安の増加などを感じたら中止します。呼吸に集中することがつらい人は、別の休息の方法を選んでかまいません。症状が続く場合は医療者に相談してください。
日常生活への取り入れ方
朝の身支度の前、仕事・勉強の合間、休息の時間など、続けやすい場面を選びます。呼吸だけで健康を管理しようとせず、食事、運動、睡眠、必要な診療も大切にします。生活全体での考え方は、養生とセルフケアの違いで整理しています。
集中し直したいときの使い方は、呼吸法と集中力の関係も参考になります。呼吸の練習は病気の診断や治療の代わりにせず、処方された薬や治療を自己判断で中止しません。






