鍼灸の小さな話 #13

シンスプリントと鍼灸

シンスプリントは、脛骨(けいこつ)の周りにある骨膜が炎症を起こすスポーツ障害です。脛骨過労性骨膜炎とも呼ばれます。運動時や運動後にすね内側の中央から下方1/3にかけて、ズキズキとした痛みが生じます。「使いすぎ症候群(オーバーユース)」のひとつで、走る、飛ぶなどの激しい運動を繰り返し行っていると発症しやすいといわれています。中・長距離ランナーやサッカー、バスケットボール選手に多く見られ、とくにシーズンの初めや新人選手が急激にハードなトレーニングを始めた際に発生しやすくなります。ランニングやジョギング中に発生するシンスプリントと呼ばれるスポーツ障害の症状かもしれません。走ったり、ジャンプしたりしたときに、すねの内側に痛みが出ます。
最近は健康思考やマラソンブームなどによりランニングやジョギングブームもあって、シンスプリントに悩まされているランナーが増えています。スポーツを始めたばかりの人に多く見られ、初心者病とも呼ばれています。他にも、サッカーやバスケットボール競技者が発症することがあります。

まずは運動量を減らすことが大切です。応急手当として、RICE処置を参考に痛みの出ている部分にアイシングを施すのが有効です。

シンスプリントに対して鍼灸を行う場合は、オーバーユースによる骨膜などの炎症部位への直接的アプローチは原則禁止です。シンスプリントの原因となる筋肉の疼痛緩和や緊張緩和・血行改善を目的に鍼灸治療を行います。

本日の言葉
正解はない 大切なのは、自分で選ぶことだ
田臥 勇太(バスケットボール選手)

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