鍼灸の小さな話 #04

貝原益軒と養生訓の中のお灸

腹八分目などの言葉で知られる貝原益軒(1630−1714)は養生訓の著者としても有名ですが、お灸を啓蒙したことでも知られています。貝原益軒が晩年の1713年に刊行した養生訓は、仮名書や要点を具体的簡潔に記載して、庶民でも読めるように工夫している大衆への啓蒙的養生本として、現代の日本人の健康感にも影響を与えています。
その養生訓の中で、お灸は灸法という項目で紹介されています。
灸法の中では艾の製法や生産地、お灸のサイズや、足三里に毎日お灸することや、1回の施術では少なめにする事、お灸が熱すぎる時の対処法など、施術に対しての注意点まで細かに記載されています。まさに、貝原益軒の記した養生訓は日本の鍼灸・東洋医学のバイブルの1つです。

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