補瀉(ほしゃ)とは、東洋医学で用いる「補う」と「瀉す(しゃす)」という二つの考え方です。鍼灸では状態に応じた施術の方針や手技を説明するときに使われます。ただし、疲れは「補」、むくみは「瀉」のように、症状だけで方法を決めることはできません。
補法と瀉法はどう違う?
補法は、東洋医学で「虚」と捉える不足した状態に対応する考え方です。瀉法は「実」と捉える過剰な状態に対応する考え方です。ここでいう「気」や「虚実」は伝統医学の概念で、血液検査などで測る量や西洋医学の診断名と同じ意味ではありません。
| 名称 | 伝統医学での位置づけ |
|---|---|
| 補法 | 不足した状態を補うことを目指す |
| 瀉法 | 過剰と捉える状態を鎮めることを目指す |
鍼灸ではどう使われる?
鍼灸の文献には、鍼の操作によって補瀉を行うという説明があります。ただし、具体的な手技は流派や施術者、施術を受ける人の状態によって異なります。「補法は必ず弱い刺激」「瀉法は必ず強い刺激」とは一律に言えません。また、補瀉という伝統医学の理論そのものが、個々の病気への治療効果を保証するものではありません。
体調から補瀉を自己判断してよい?
疲労、冷え、頭痛、むくみなどにはさまざまな原因があります。症状を「虚」「実」に当てはめて器具を選んだり、必要な診察を遅らせたりしないでください。症状が続く、強くなる、日常生活に支障がある場合は医療機関に相談しましょう。施術を受ける際は、現在の症状や診断、服薬について施術者に伝えてください。
よくある質問
補法と瀉法のどちらを選べばよいですか?
症状名だけでは決められません。補瀉は伝統医学における状態の捉え方と関係するため、自己判断せず施術者に相談してください。
補瀉を学べば病気を診断できますか?
できません。伝統医学の概念を学ぶことと、病気の診断や治療の適否を判断することは別です。






