心身一如の鍼灸医学と鬱病などの精神疾患
東洋医学の特徴の1つは、生体観にあります。心と体は別という考え方の心身二元論ではなく、心と体は1つという心身一如の生体観です。これは単なる概念としてだけでなく、例えば「怒りは肝を傷る」の言葉のように感情と臓腑を連動させて、病態を把握したり治療の組み立てなどに展開されています。黄帝内経素門宝命全形論篇には「神を治める(治神)」とあります。「神」とは、精神や感情や心をしめす意味で、良い治療者は患者との良好な関係を構成する事で高い治療効果を得る事を説いています。
ストレス社会と言われる現在では鬱病をはじめとした精神疾患が問題となっております。鬱病などに対して心身一如の精神が宿る鍼灸医学への期待は高いです。
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