日本鍼灸大学 
はじめに
鍼灸院経営において集客とリピーターの確保は重要な課題です。その解決策の一つとして注目されているのが「電子カルテ」の活用です。単なるカルテ管理システムとしてだけでなく、患者さまとの関係を強化し、来院促進につなげるマーケティングツールとしても活用できます。本記事では、電子カルテを活用した集客戦略について詳しく解説します。
1. 電子カルテによる患者データの一元管理
電子カルテは患者データを一元管理し、施術履歴や体調変化を迅速に確認できるツールです。この情報を活用することで、患者さまへの細やかなケアが可能になります。
個別フォローアップで来院促進
患者さまの治療経過や体調の変化を把握し、適切なタイミングで次回の施術を提案できます。例えば、慢性的な症状を抱える患者さまには、定期的なフォローアップ連絡を行うことで、再来院率を高めることができます。
リピーターへのサービス向上
誕生日特典や季節ごとのキャンペーンを案内することで、患者さまとのつながりを深められます。一人ひとりに合わせた施術プランの提案も信頼構築につながります。
2. 来院予約システムとの連携で利便性向上
電子カルテとオンライン予約システムを連携させることで、患者さまが予約状況を確認しやすくなり、鍼灸院の利便性が向上します。
問診票との連動
デジタル問診票を導入すれば、患者さまが事前に問診を記入でき、施術時間を効率化できます。また、問診内容が自動的に電子カルテに反映されるため、受付業務の負担が軽減します。
予約リマインドでキャンセル率を低減
電子カルテから予約リマインドメールやLINEを送信し、無断キャンセルを防止。患者さまへの丁寧な対応が来院意欲の向上につながります。
3. メッセージ配信で患者との接点を増やす
電子カルテに登録された連絡先を活用し、患者さまに価値ある情報を提供することが可能です。
季節のケア情報やキャンペーン案内
季節の変わり目に合わせた養生法や特別キャンペーンを案内することで、患者さまの興味を引き、再来院のきっかけを作れます。
予約状況のお知らせ
空き状況やおすすめの施術プランをタイムリーに発信することで、集客につなげられます。
4. アンケートと口コミ収集の活用
施術後の満足度調査や口コミの依頼を行うことで、鍼灸院の改善点を把握し、新規集客につなげることができます。
アンケートを活用した改善
電子カルテから自動送信されるアンケートメールを利用し、患者さまの声を収集。施術の質やサービスの向上に役立てましょう。
口コミの共有で新規集客
収集した口コミをホームページやSNSに掲載し、鍼灸院の信頼性をアピールします。実際の患者さまの声は新規来院者にとって大きな安心材料となります。
5. データ分析で経営改善
電子カルテに蓄積されたデータを分析することで、経営状況を把握し、戦略的な施策を打ち出すことが可能です。
来院数やリピート率の分析
月別の来院数やリピート率、施術内容ごとの収益をデータとして可視化。改善が必要なポイントを明確にし、集客施策の方向性を見直せます。
新メニュー導入の検討
患者データをもとに需要の高い施術や新メニューを検討し、集客力を強化します。
6. 信頼構築のための個人情報保護
電子カルテで管理するデータは非常にセンシティブな情報です。患者さまの信頼を得るためには、個人情報保護に力を入れることが不可欠です。
セキュリティ対策の徹底
最新のセキュリティ対策を導入し、データ漏洩を防止します。スタッフにも個人情報保護の教育を行い、安心して通える鍼灸院を目指しましょう。
まとめ
電子カルテは、業務効率化だけでなく、患者さまとの関係を強化し、来院促進やリピーター獲得を実現するための強力なツールです。患者データを活用し、個別のフォローアップや情報提供を行うことで、集客力を高めることが可能です。さらに、データ分析や個人情報保護を徹底することで、鍼灸院の信頼度を向上させ、安定した経営基盤を築きましょう。
電子カルテを効果的に活用し、鍼灸院の集客と経営改善に役立ててください。
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